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株式市場の語りびと
株式市場で起きていることは、すべて原因があって結果がある。その原因を科学的に分析することを目的とする。
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15.7.19号 チキンレースに学ぶ
2週間に及ぶぎりぎりの限界まで挑戦する度胸試しのチキンレース・ギリシャ債務問題は、最後はあっさりと、予想通り一応の決着を見せました。

今となっては、市場ではそんなことがあったのかというような様相を呈しています。

ギリシャ問題のチキンレースに夢中になった、かしましいマスコミ報道も全く関心を寄せなくなっています。

実はギリシャ債務問題を「チキンレース」と呼ぶに相応しい深い理由があります。

たとえギリシャがデフォルトしても債務の規模は小さく、世界の民間銀行のギリシャ国債保有は全体の20%ほどで大した問題ではないというのが一般の定説でした。

しかしギリシャをデフォルトさせられない深い理由が底流にあり、故に「着地は合意しかない」という結末に向かってのチキンレースが行われたのです。

すなわち、決まっている「合意」に向けて、94%がギリシャ支援に反対のドイツ国民、半分以上が緊縮政策に反対するギリシャ国民を納得させる厳しい交渉の過程(不満のガス抜き)が必要であったということになります。

「合意せざるを得ない」理由とは何か?

ギリシャの問題で万一のリスクに備えて、著名な投資家ジョージ・ソロスはNY市場のプットオプション(売る権利)を大量に買ったといわれています。

また某大手ヘッジファンドは欧州株式を大量に空売りして勝負を賭けているとの噂が絶え間なく流れていました。

こうした話の噂がされるときは、底流で表向きと違う恐い話が存在することが多いです。

恐い話はギリシャ債務問題というよりもEUの盟主ドイツの問題に起因します。

某EU首脳は「ギリシャ問題は ドイツ問題だ」と発言がロイターで報道されています。

なぜフランスや南欧諸国の問題ではなくEUの盟主・ドイツ限定なのでしょうか?

ドイツの民間銀行・ドイツ銀行とドイツの中央銀行・ドイツ連銀の生死にギリシャ債務問題が深く係わっているからです。

かつてトリプルAの最高格付けであったドイツ銀行の格付けは、6/9、S&P社によってAマイナスからトリプルBプラスまで格下げされました。

トリプルBプラスはジャンク債(機関投資家の投資不適格債)です。

ドイツ銀行は
① LIBORの金利操作疑惑で英米当局と和解金21億ドル支払い
② 欧州銀行のストレステスト(健全性検査)に不合格
③ 格下げ翌日にCEOが退社、
など表に出ただけでも不安材料が山積みです。

米国の銀行はギリシャCDSの保有高を公表しています。

欧州の銀行はギリシャCDSの保有高を公表していません。

ギリシャCDSは保証料を取ってギリシャが破綻した場合は保証しますが、ギリシャが破綻しなければ保証料はマル得になります。

ギリシャ債務問題が浮上してから、デリバティブ取引に傾注したドイツ銀行のギリシャ国債CDS保有は、「米JPモルガンの4.2兆ドルより遥かに多いことは間違いない」とヘッジファンドの間で噂されはじめました。

ギリシャ債務問題が第2のリーマンショックの引き金になる可能性を秘めているというのが彼等の見解です。

ヘッジファンドの連中は、ギリシャのデフォルトが正式に認定されれば、リーマン・ショック時のAIGの立場にドイツ銀行が置かれる、と言っているのです。

だから万一のリスクに備えてジョージ・ソロスはNY市場の売りオプションを大量に保有した、といわれています。

更にドイツの中央銀行であるドイツ連銀はECBを経由してギリシャ中銀に対し、焦げ付きかねない大量の債権を間接的に保有しています。

ドイツ銀行は民間企業ですがドイツ連銀は日本銀行に当たる中央銀行です。

ギリシャの銀行に決済のための預金がない場合、ECBは資金余剰のドイツ連銀から借りてギリシャ中央銀行に貸付ることになります。

4月末の数字でドイツ連銀のECBに対する債権は74兆円あり、ギリシャ中銀はECBに対し14兆円の債務があり、現在はもっと債務は増加しているでしょう。

したがって、ギリシャの民間銀行が倒産した場合はドイツ連銀のECBに対する債権は焦げ付く事になります。

だから、ギリシャのチプラス首相は債権国ドイツに向かって、「テロリスト!」と非難し、「弱者の恫喝」といわれる強気の姿勢が出来たのでしょう。

これらのドイツ銀行の状況をメルケル首相は充分把握しているでしょう。

しかし、ドイツ国内の世論が反ギリシャなので、ギリシャに弱腰な態度では次の選挙が持たないという事情があります。

いろいろな市場の噂を総合すると、それぞれの首脳の顔を立てて、激しい攻防を繰り返しているようなふりをしながら、水面下では決まっている「合意」に向けた「チキンレース」を演じたというのが真相ではないかと思います。

南欧の財政悪化5カ国(PIIGS)の株価を昨年末=100として指数化したグラフ①を見ると、ギリシャ以外の株価は年初来20%前後上昇しており、市場はギリシャ債務問題の結末が「合意しかない」ことを知っているかのように落ち着いています。

欧州

ヘッジファンドなどの投機筋にとってチキンレールであろうとなかろうとボラテリティ(変動率)が高まればよいのです。

特に水面下の噂が大きければ大きいほど高いボラテリティを求めて仕掛けることが出来ます。

今回、以前から日本株空売りで困っていた某ヘッジファンドグループは、ギリシャ債務問題とタイミングよく重なった中国株急落を中国バブル問題に引っ掛けて、欧米株以上の日本株たたきを仕掛け、1兆円の荒稼ぎ(噂です)が出来たのでしょう。

「世界の景気が良くない、円安も当分期待できない」ことで半導体、電子部品、それに自動車など外需関連の株価の上昇が6月に止っていたところに、中国の売買停止銘柄続出で恐怖に駆られた某外資系投資家が、ヘッジファンドの売り仕掛けに誘われて利の出ている日本株を大量に売ったというのが真相でしょう。

中国株は早晩、新高値を更新するでしょう。

なぜなら、中国は未だに更なる量的金融緩和政策の過程にあるからです。

古今東西「金余りは株高」に繋がります。

①ギリシャ債務懸念②中国バブル懸念③米金融引き締め懸念」の今年の市場の3大懸念うち2つの懸念のガス抜きが成された今、次の市場の関心は米国金融引き締め懸念に移る事になります。

長きに渡り懸念されている米国金融引締めは市場の材料として折込済みになるでしょう。

しかしそれとは関係なく、米国金融引締め懸念を煽ってヘッジファンドなど投機筋が売り買いで必ず跋扈することでしょう。

したがって、ギリシャ債務や中国株バブルを学習効果にして、ヘッジファンドなどの売りでも買いでも仕掛けて儲ける短期の市場動向に右往左往しない姿勢が必要です。

そのためにも「欧米の株式市場が下がっても、日本市場はすぐ回復し、また上がる」という日本の大相場の良好な投資環境の背景にあるファンダメンタルズを基本に置いた「ぶれない投資姿勢」が大切です。


(注意:本稿は投資家のために投資判断を行うものではなく、一切の責任を負いません)
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【2015/07/19 22:03】 | # [ 編集]


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