FC2ブログ
株式市場の語りびと
株式市場で起きていることは、すべて原因があって結果がある。その原因を科学的に分析することを目的とする。
10 | 2018/11 | 12
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

15.8.19号 日本の夏相場の異常な強さ
日本株は個別銘柄では物色銘柄がめまぐるしく変わり、運用のパフォーマンスが想い通りにならない、なかなか難しい夏相場の様相を呈しています。

しかし一方で、日経平均ETFなど指数株は、世界の株価と比較して抜群の堅調さを維持しています。

米金利引き上げ時期を巡る思惑、くすぶり続ける中国景気失速懸念、中国元切り下げによる通貨安競争、商品価格の低迷、原油価格の2番底に向けての急落、そこから派生する産油国のロシア、ベネズエラの財務懸念、火種の消えることのない欧州EU南欧財務問題などなどの思惑材料が目白押しにも係わらず、です。

原油価格急落の光と影の影響は企業の今期利益予想には未だ反映されておらず、これからの企業収益に顕在化する問題であり、個別株には思わぬプラスかマイナスのサプライズに見舞われる可能性があり、不確定要因として頭に入れて年度後半の投資選定をする必要があります。

マスコミ報道を見ると、日本の市場にとって米国金利引き上げ時期はもちろんとして中国景気や中国元切り下げの行末の中国懸念に関心が強く、それが上値奪回に対する市場の重石となっているように論じられています。

シカゴのCFTC円先物・ネット残高の週足グラフ①を見ると、先週の8/11火曜日現在の円先物残高は売りが急増し、6/9以来の105226枚の売り超過になりました。

円先物残高

円ドル為替も8/11に125.13円と週足では初めて125円台の円安に突入しています。

8/11といえば、日本市場を震撼させた中国当局による「中国元切り下げ」が行われた日です。

そのため投機筋は日本時間8/12夜間にシカゴ市場で、慌てて「ドル買い・円売り」を一気に膨らませたのでしょう。

市場的にはこの投機筋の円売り積み上げは波乱要因の種を作りました。

過去には円先物・ネット残高マイナス10万枚を越えると、それを元手に投機筋が「巻き戻し」による波乱相場を仕掛けてくることが多いからです。

「中国元」は2005年7月に外国為替制度の改革を発表して以降、リーマンショックの前後を例外として、ほぼ一貫して対ドル相場を切り上げて(=元高)きました。

だからこそ、中国人民銀行(中央銀行)が8/11に中国元の対ドル中心レートを前日比で1.9%切り下げたことに、市場では驚きを持って受け入れられたのでしょう。

さらに連日、中国元切り下げを実施した事により市場の驚きは拡大し、中国が通貨安競争を仕掛けてきたと市場は受け止めたのです。

そして、競合する国の輸出の停滞を通じて、世界景気の下振れリスクが増幅するという見方が急浮上し、日本を含む世界の株式市場は、一転して下落へ転じたのでしょう。

しかし、週末には株式市場の日米VIX指数も低水準で落ち着き、円安は拡大せず円ドル為替も124.33円に沈静化し、市場ではこれ以上の懸念が拡大しないことを示唆しています。

中国元切り下げに対して、株価も為替も市場は騒ぎすぎと考えます。

それは少なくとも今回の中国元切り下げが中国側からすると、ある根拠に基づいた理に適った行動と考えられるからです。

その根拠とは2010年のソウルでのG20の「ソウル宣言」にあります。

「ソウル宣言」とは「GDPに対する経常黒字が4%以上の国は、為替レートを人為的に切り下げてはならない」というルールです。

当時中国はGDP比6%の経常黒字国で、この宣言は中国を対象としたものでした。

その後中国は2014年にGDP比マイナス1.9%の経常赤字国に転落しました。

しかしその間、中国元は4.2%上昇したのです。

今回の4%強の中国元の切り下げは、中国側としてはルール通り上昇分を帳消しにしただけの話になります。

一方、もしこれ以上、例えば10%中国元切り下げを行えば、為替操作国に認定されてしまいます。

したがって「大幅の中国元切り下げ」説や「切り下げの次がある」説の可能性は低いと考えざるを得ません。

仮に、大幅の中国元切り下げがあるとすれば 9/4、5のG20で米国などの了解を取ってからでないと出来ないでしょう。

前述のルールから10%などの大幅な中国元切り下げは9月のG20で容認されないでしょう。

従ってこの程度の人民元切り下げなら、マスコミ新聞が報道する中国懸念は日本経済にとって大した打撃にはなりません

マスコミの報道が更に中国元切り下げを行った場合を想定した中国リスクが、さも現在起こっているような危機を煽る報道になっているのです。

中国関連の商社、建機などは以前から不振であって、いまさら取り上げるのはいかがか、という感じです。

まして中国観光客の爆買いなどは賃上げなど中国構造改革のライフスタイルの変化によるものなので、殆ど影響は受けません。

さらに、もし中国共産党習政権が10%も中国元を切り下げたら、中国が海外金融機関から借りている短期の外貨建て債務は、一挙にデフォルト危機になります。

習=李共産党政権はそのような無謀な賭けをするはずがありません。

一部有力エコノミスト達の「通貨切り下げ戦争が拡大し、韓国ウオンが切り下げたら日本にとり大問題だ」という論調も、2014年の韓国がGDP比6.2%の経常黒字国であり、もし韓国ウオンを切り下げたら、一発で前述の為替操作国になってしまうことを知れば、間違いであることが明白になります。

しかし、こうしたマスコミ報道が煽る不安こそが過熱感なき相場を支え、世界のお金の日本株投資の機会を提供し、浮動株の吸い上げをしてくれているのです。

日本にとって最大の好材料原油価格が8/18には41ドル台へ突入しました。

トレンドはやがて原油価格40ドルの大台割れも時間の問題であることを示唆しています。

一方4~6月期の日本のGDP1.6%マイナスは株価に織り込み済みになっており、補正予算3兆円の発表も時間の問題、消費者物価指数の動向次第では日銀のQQE(異次元金融緩和策)追加発動だって考えられる状況です。

前述の背景を考えれば日経平均21000円の壁は意識されるでしょうが、突破の方もまた時間の問題と思われます。

8/14の夕方の安倍首相戦後70年談話も中国も韓国もこれなら文句をつけられないでしょう。

これで安倍政権は安保法案の参院成立に力を入れる事になり、そして次は景気を確かなものにするための対策に本腰を入れる事になります。

一方、今回の中国当局の一連の措置で、足元で落ち着きつつある中国からの資金流出を大幅に加速させないことが明らかになれば、中国人民銀行は今まで以上に国内景気の安定のための「金融政策の選択肢」を手に入れることができます。

それは、 すでに報じられている景気対策と組み合わせることによって、中国の景気回復を確かなものにするでしょう。

今や世界第2位の規模を誇る中国の景気回復は、世界景気にとって追い風にこそなれ、逆風になることはありえません

さらに相変わらず米国景気堅調が存在しています。

マスコミや評論家に惑わされることなく、世界の株価に比較して、日本株の異常な強さは、中国元切り下げ、原油安、米国経済堅調およびアベノミクスなどの日本特有のポジティブな理由満載に世界のお金が異常に注目していることにある、と理解すべきです。

シカゴのCFTC円先物・ネット残高マイナス105226枚の波乱要因に注意を払いながらも、世界のお金が注目する日本市場の夏相場は「押し目にはすかさず買い」で対応するところと考えます。


(注意:本稿は投資家のために投資判断を行うものではなく、一切の責任を負いません)
にほんブログ村 株ブログへ
スポンサーサイト

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://stockview.blog94.fc2.com/tb.php/600-e80151db
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

勝利の女神がやってくる

Author:勝利の女神がやってくる
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。