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株式市場の語りびと
株式市場で起きていることは、すべて原因があって結果がある。その原因を科学的に分析することを目的とする。
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15.10.14号   着々と進むアベノミクスの仕組み
中国の輸入が20%減少したことを受けて、市場は中国景気失速に脅えています。

中国の輸入が減るのは現在の世界情勢からすれば当たり前ですが、その殆どの要因が中国経済の輸出主導型から消費主導型経済への構造転換が進んでいることとともに資源価格の下落による影響です。

2008年までGDP比42%前後で並んでいたサービス産業が50%になり鉱工業が35%になっていることからも容易に想像できます。

早晩、その事に市場は気付くでしょう。

どうも、昨日のように日経新聞の記事には中国景気失速を前提にした恣意的解釈が感じられます。

10/13安倍政権は投資拡大に向けて「官民対話」を創設しました。
これは以下の一連の安倍政権の効率的社会実現政策の一環だと考えます。

これは経産省プロジェクト「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」(座長:伊藤邦雄 一橋大学大学院商学研究科教授)が約1 年にわたる議論を経てまとめた2014年「最終報告書」(通称、伊藤レポート)」に則った動きです。

「伊藤レポート」の概要は以下の通りです。
1.企業と投資家の「協創」による持続的価値創造
2.資本コスト(7%)を上回るROE(自己資本利益率)-資本効率革命
3.全体最適に立ったインベストメント・チェーン変革
4.企業と投資家による「高質の対話」を追求する「対話先進国」
5.「経営者・投資家フォーラム(仮)」の創設

この答申に沿って2014年に機関投資家が投資先の株主総会などに臨む際の行動規範を定めた「スチュワードシップ・コード」の指針が、2015年3月には積極経営を促すため全上場企業が経営に臨む際の株主の権利や取締役会の役割、役員報酬のあり方など、企業が守るべき行動規範を網羅した「コーポレートガバナンス・コード」の指針が、金融庁と東京証券取引所を通じて機関投資家や上場企業に明示されました。

企業経営者には「コーポレートガバナンス・コード」の指針に沿った経営をしない場合の合理的な説明責任が課されています。

「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」は指針に基づく行動規範であって、法律に基づいた義務ではありません。

しかし「スチュワードシップ・コード」に関して、15年6月までに資産運用会社、生損保、年金基金などの国内で活動するほとんどの機関投資家191社が受け入れを表明しています。

しかも受け入れを表明した会社は金融庁のホームページで公表される予定です。

これは畢竟、機関投資家 が企業を監視し、金融庁・東京証券取引所も企業を監視するというダブルチェックで、「企業価値を上げざるを得ない」「ROE重視の経営をせざるを得ない」状況に企業経営者が追い込まれるということを意味します。

ROE重視の方針が実行に移されれば、貸借対照表上での改革が進みます。

具体的に在庫や生産のリードタイム、無駄な金融資産などの監視がなされ、効率的経営の改革を要求されます。

伊藤レポートでは、日本の投資家・株主がきちんと役割を果たし、その結果、企業業績と資産運用パフォーマンスを大きく上げていく「資産運用大国」になること、そのための核となる指標がROEであること謳われているのです。

昨年の年金改革は伊藤レポートを前提として改革しているとしか思えません。

だから年金は運用改革で増えた株式の枠を買い急いだのでしょう。

安倍政権は「強い日本を再生する」で効率的社会の実現を謳っています。

その実現に向けて着々と仕組み作りをしていることがうかがわれます。

ご存知のように平和憲法、教育制度、農業政策など戦後レジームからの脱却を目指す制度改革とともにアベノミクスを標榜する経済改革を「強い日本を再生」の2本の柱としています。

相場を見る上で良い悪いは別にして、それが国策であることを、認識するべきです。

その国策を認識した上でマスコミ報道を見ると、安倍政権は一貫して「強い日本を再生する」為のぶれない政策を執ってきていることが分ります。

「伊藤レポート」「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」という一連のROE重視の流れから考えれば、冒頭の「官民対話創設」はアメ(QQE継続、法人税減税など)とムチ(賃上げ要請、効率経営の監視など)を使って、お金を溜め込んだ企業の積極経営を促し、現預金約250兆円を含む約300兆円といわれる内部留保のお金を政府主導で動かすことを目的にして創設したものと読めてきます。

今年1月~9月まで累計の投資主体別動向のグラフ①を見ると、企業のお金が動き始めていることが分ります。

まるで囲んだ事業法人の買い越し額がトップに躍り出ています。

4-9月累計の自社株買いは前年同期比50%増になっています。

配当も今期10兆円、総配分は14兆円を越える予定です。

自社株買い

株主から要請されている使う予定のないお金で自社株買いを始めていることの表われです。

自社株買いを償却すれば、EPSは増加します。

年金改革も財政再建も1億総活躍もGDP600兆円も全て効率的社会実現=ROE経営→持続的成長とリンクされた仕組み作りという前代未聞の経済政策です。

日本の改革は民間主導で行われることはなく、政府主導で改革できる滅多にない改革の時代を迎えています。

ROEを意識した経営が促進されるということは、市場最高水準にある日本の企業利益の持続的成長が促進されることを意味します。

ROEが欧米並みに上昇すれば、日本企業の利益の残された糊代は高く、EPSは持続的に上昇します。

すなわち株価が上昇することを意味しています。

年金の運用利回りは上昇し社会保障費は軽減され、財政赤字が減少、国債発行残高も減少します。

少子高齢化が進んでも一人当たりのGDPは高くなります。

国を挙げてROE重視の経営を支援しているという視点で見れば、海外の地政学リスクの影響を考慮しても、現在の株価がいかに割安水準であるかが理解されます。

世界の常識の資本コスト7%にもとづいて伊藤レポートが企業に求めている最低水準のROEは8%です。

このことから、株主や社外から監視されもせずROE8%以下でぬるま湯体質の経営してきた企業の尻に火が付く事になります。

ROE経営は要望ではなく国策の実質強制なのです。

したがって、ここからの長期投資は株価が上がっていない低ROE(8%以下)の企業の変革に注目です。


(注意:本稿は投資家のために投資判断を行うものではなく、一切の責任を負いません)
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