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株式市場の語りびと
株式市場で起きていることは、すべて原因があって結果がある。その原因を科学的に分析することを目的とする。
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15.10.21号 工場の国内回帰の必然
財務省統計の輸出金額・価格・数量指数(2010年=100、3ヶ月平均)のグラフ①を見ると、前回の小泉構造改革の景気回復局面と今回のアベノミクスの景気回復局面とでは「日本の得意とする輸出」の中味に明らかな違いが見られます。

輸出価格

円安下の両景気局面のグラフの中味を比較すると、以下のような結果になります。

                      輸出金額      輸出価格       輸出数量
小泉構造改革景気(5年)          増加     横這い→後上昇      増加
アベノミクス景気(3年)            増加        上昇          横這い

輸出金額は「輸出価格×輸出数量」で得られます。

小泉構造改革の景気回復局面では当初、海外企業との競合で輸出価格を犠牲×輸出数量増加=輸出金額増加を計っています。


2004年6月以降は中国の爆食、世界景気拡大、インフレのフォローを受けて、価格を引き上げて(円安分を値引きしないでそのままにして)輸出数量を増やし、輸出金額を増やしています。

当時の日本の輸出は模倣技術導入型商品の価格競争で輸出を増やす旧来型輸出モデルが中心であったことがグラフ①から分かります。

リーマンショックは日本のビジネスモデルを直撃しました。

トヨタ方式のジャストインタイムで効率よく製造して在庫を持たない、価格で勝負する生産方式がリーマンショック後の世界景気回復局面で、円高で人件費等すべての製造コストが上昇して、模倣技術導入型商品は次々と人件費の安い新興国の海外企業にシェアを奪われていきました。

リーマンショック後の日本の輸出企業は国内のモノ・金・人の3つの過剰をリストラし、価格競争する商品は世界の最適地に生産拠点を移すビジネスモデルに移行しました。

その結果、必然、高品質・技術優位・価格支配力のある必要な商品が中心の輸出が新日本モデル輸出になり、最終商品に必要な中間財、資本財が日本の輸出の中心になったのです。

安売りして数量を増やす戦略をとる必要がなく、円安でたっぷりと儲けを確保する経営に替わっています。

だから史上最高の経常利益60兆円超えになっているのでしょう。

この経常利益を呼び水にして、日本の得意とする景気パターンに火をつけようというのがアベノミクスなのです。

「アベノミクスは失敗」という論拠に「輸出数量が増えないこと」を挙げるエコノミストが多く存在します。

それは旧来型輸出モデルでしか日本を見ていないからでしょう。

2013年以降のアベノミクス下の景気回復局面の新日本輸出モデルの過程が、グラフ①によく描かれています。

日本の輸出数量は横ばいで輸出価格は急上昇(円安分を値下げせずにそのままにして輸出)し、輸出金額が増えています。

このように前述の日本の新しい輸出モデルで現在の日本の輸出が動いていることが分かります。

円ドルが90円の2009年1月ころ、日産は国内販売用の小型車マーチの日本での生産を止め、タイ現地法人生産からの輸入に切り替えています。

その「日本の工場の空洞化」の衝撃的、象徴的な出来事から6年が経過しました。

その間、多くの輸出企業では海外工場移転の設備投資の減価償却が促進されているはずです。

海外設備投資の減価償却が進めば、5から6年前と状況の変わった現在、世界の最適地で生産する候補地として日本も選択肢の一つに上がってくるのは自然です。

しかも、アベノミクスの改革による多くの円安の仕掛け、仕組みによって、現在の円安水準が維持できる見通しが立てばなおさらでしょう。

すでに昨年、自動車、造船、精密機械、製薬、電機の多くの会社で工場の一部が国内回帰し始めています。

地方には経済特区も指定され、賃金が上がり続ける新興国と違い日本の賃金はこの3年間の間に、ドル・ベースで約50%も賃金が下っています。

工場の海外移転から5年以上経過し、円ドルで約50%も円安になり、原油価格は1年で50%以上安くなり、他方、新興国の物価、賃金は急速に上昇という条件を鑑みれば、日本への工場回帰は必然です。

来年はこの流れが顕著になり、お金をたんまり持った日本の経営者の間で国内設備投資ブームの流れが起きると確信しています。

それを促すために「官民対話創設」がされたのでしょう。

来年はグラフ②の輸出数量が横ばいから増加のトレンドを描くことによって、工場(生産)の国内回帰が顕在化されると想定しています。

近いうちに誤解による中国景気懸念も薄らぐことでしょう。

中国景気懸念で売られた設備投資関連株式は長期的には買いのタイミングにあると考えています。


(注意:本稿は投資家のために投資判断を行うものではなく、一切の責任を負いません)
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