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株式市場の語りびと
株式市場で起きていることは、すべて原因があって結果がある。その原因を科学的に分析することを目的とする。
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15.12.30号 2016年相場考
ここ2年、米金融政策QE(量的金融緩和策)のテーパリング(縮小)→終了→政策金利引き上げの流れの中で市場は動いてきました。

2016年の原油は在庫増や米国の輸出解禁、イランの輸出開始などの供給過剰の要因を市場の価格に織り込み済みの動きをすると思われます。

新興国から米国への資金還流の流れを受けてここ2年ほど大幅なドル高で推移したドル実質実効レートも、市場では前倒しで織り込み済みとなり政策金利引き上げ以降、逆に安定に向かうと思われます。

原油価格とドル実質実効レートについてイエレン連銀議長は折にふれて再三、来年安定すると発言しています。

その根拠はお金の流れから見てピークが過ぎるという確信があるのでしょう。

したがって2016年の円ドル為替相場もここ2年ほどの円安への糊代がなくなり、安定に向かい、2年続けてきた円安の傘の下の僥倖を受けた企業収益大幅増益という簡単明快な図式は2016年には通用しなくなります。

企業収益の増加があまり期待できないとなければ、2016年の日本の株価上昇もあまり期待できないということになります。

しかも世界的な「政策金利引き上げ=PER(期待値)低下」という従来の定石に従えば、増益率が微増であるならむしろ株価は下げてしまうことになります。

しかし、世界の株価が横這いでも、世界のお金が日本に向かう条件が存在しています。

それは「原油安、円安、金融緩和」のトリプルメリットが日本に存在し、日本の構造改革の糊代が大きく、株価=EPS(収益)×PER(期待値)のバイブルが作動するからです。

<金融緩和が支える新3本の矢・GDP600兆円目標>

アベノミクスが誕生してから3年が経過し、新3本の矢のもと2016年は新たな展開の年になると考えています。

アベノミクス新3本の矢は以下の通りです。

新3本の矢

アベノミクス新3本の矢の中心の骨格は「1、希望を生み出す強い経済-2020年までにGDP600兆円目標」だと思います。

12/18に緩和を「小出し」にし、国債の買取額を増やす政策を執らなかった黒田日銀総裁の今後の金融政策の選択肢は狭まったと考える投資家、特に海外投資家はこの目標を達成できるとは誰も思っていません。

2020年までに600兆円を達成するには年率3.4%の名目成長が必要だからです。

しかしそこに、安倍総理の新3本の矢の目玉の目標GDP600兆円が絵に描いた餅でないことが次第に判明し、海外投資家が大挙して日本株を買う時期が到来することを予想するサプライズが潜んでいます。

根拠もなく思いつきでGDP600兆円の目標を掲げたわけではないのです。

2016年度から欧米諸国並みに民間研究費15兆円がカウントされる(測定器や分析器、コンピューターなどの購入に使われている為)日本のGDPは、505.8兆円(2015年3月末490.8兆円+15兆円)から目標に向かってスタートします。

これで2020年目標600兆円到達に当初3.4%成長が必要であった名目GDP成長率は2.9%成長で達成される計算になります。

そのための必要条件は今後4年間、日銀による毎年約90兆円のマネタリーベースの平均残高の増加し676兆円の平均残高への積み増しのQQE(量的質的金融緩和)の継続(三菱UFJモルガンスタンレー証券景気循環研究所長の嶋中雄二氏の試算)です。

「そんな馬鹿な」と思われるかもしれませんが、2020年の東京オリンピックも控えており、2.9%成長は可能であり、その為のQQE継続も可能なのです。

いつでもそうですがそんなときこそ実現可能なのです。

2012年のアベノミクス3本の矢の継続を前提条件にして新3本の矢が構築されています。

アベノミクスのGDP600兆円目標は黒田日銀総裁と事前に相談した上、前述のような絵を描いて新3本の矢を発表していると云われています。

国策ですから、黒田日銀総裁はQQE(量的質的金融緩和)の継続をやるに違いないと考えています。

したがって、どこかで海外投資家は日銀の緩和姿勢を見直して日本株に資金を向けてくるはずです。

<企業収益を支える原油価格の低下>

ここ2年の資源価格の下落は世界のパラダイムがグローバル・インフレ(リフレ)からグローバル・ディスインフレ(デフレ)に向かうというトレンドの中で起きた必然です。

お金の流動性=基軸通貨ドルの本家・米国のQE(量的金融緩和) が縮小するトレンド(QEのテーパリング→終了→金利引き上げ)だから必然の結果なのです。

グラフ①のようにWTI原油先物価格の下落は2014年度平均価格80.75ドル前年比-18.5%、2015年度12/29現在、平均価格48.93ドル前年比-39.4%の下落、2014年度3月期のピークの半値になっています。

原油価格に連動する契約になっている世界一の天然ガス輸入国の日本のメリットは計り知れません。

原油先物価格

エネルギー価格低下の恩恵は1年目より2年目、2年目より3年目により大きなメリットを生むことが経済学では良く知られています。

原油50ドル/バレルが続けば日本企業全体の製造コスト低減メリットは7.5兆円に及ぶという試算があり、30兆円を超える日本企業の収益への影響は多大といわざるを得ません。

いずれにしても、原油価格低下による日本企業の生産性は高くなり日本企業の競争力も高くなります。

それが決算に本格的に反映されてくるのが2016年でしょう。

<企業収益拡大をもたらす効率的社会の実現>

効率的社会実現のために新3本の矢では、子育て支援に動き、介護離職ゼロを標榜し、人手不足による成長の足枷要因を緩和しようとしています。

ROEが欧米並みの15%以上になれば、日本企業の収益は30%増益するといわれています。

年金の運用改革を実現して株の保有を増やし、伊藤レポートで上場企業のROEの最低水準8%を求め、「スチュワードシップコード(機関投資家の監視)」、「コーポレートガバナンスコード(企業が守るべき行動規範&その説明責任)」で企業の行動を監視するシステムを構築して、持続的企業収益の糊代拡大をめざし、効率的社会を実現しようという国策です。

つまり、効率的社会の要は豊かな日本経済GDP600兆円目標と共にあるのです。

これが実現できなければ、景気対策のための財政出動も無駄になり、財政再建も掛け声倒れに終ってしまいます。

<円安が3年続けば企業のお金が動き始める>

企業の監視システムが実現すると、旧3本の矢の「民間を活用した成長戦略」が活きてきます。

規制緩和によって、企業に溜まった230兆あまりの膨大な内務留保のお金の一部がコンセッション(民間委託)などを通して日本の公共インフラの効率的な運用のために投入されます。

例えば民間の仙台空港の運営権、関西空港の運営権、九州の税関の運営権などへの投資で、国の財政は潤い、民間企業の投資機会が拡大します。

GDP600兆円目標のためのQQE継続は、現在の円安水準を継続するでしょう。

円安が3年続けば、海外立地の減価償却も進み海外の賃金安コスト安のメリットも薄れ、原油価格低下による生産コスト低下も相俟って、いよいよ日本への工場回帰が始まり、国内設備投資が増えてくるのが2016年でしょう。

生産性向上をもたらす資源価格の低下、ROE経営の進展、効率的社会の実現のための社会システムの構築どの国策により、2016年が日本企業収益(EPS)の30%から50%増加に向けてのスタートになると考えています。

日本企業の非効率な部分が大きく、それを改善するだけで収益拡大の糊代が欧米企業に比べて大きいと考えています。

<2016年参議院選挙のサプライズ>

このために、2016年7月の参議院選挙が重要になってきます。

衆参同日選挙の可能性も出てきます。

効率的社会実現のためにはどうしても安倍政権もしくは安倍後継政権の継続が必要です。

そうでなければ、既得権を死守しようとする抵抗勢力が台頭して効率的社会の実現は出来なくなります。

その為に安倍政権は形振り構わず2017年4月の消費税増税見送りを担保にして選挙を戦うかもしれません。

国民の信を得て衆参同日選挙に勝てば、安倍政権は東京オリンピックまで担保されます。

<世界は引締めモードの中、3月のFOMCに向けて波乱も覚悟。日本株に注目>

ドラギECB総裁の発言の信頼性に対する疑問符が付き始めてしまったので、ECB発のマネーは当面は増額無しという見方に落ち着くと思われます。

同様に、日銀は今回12/18、騙まし討ち的なサプライズ緩和をしましたが、内容が意味のないレベルだったので、頑張ってもこの程度しか出せなかったと取られてしまいました。

日欧中央銀行の追加緩和は当面はお預けです。

こうした中、株価対策的なリップサービスをしても信じてもらえなくなった可能性が高く、当面、当局のリップサービスで軌道修正することも困難になりました。

従って、日米欧中央銀行のマネーの方向性は完全に引締めモードに転じたと考えるのが妥当でしょう。

金融引締めは株式市場に期待値であるPERの下方への水準訂正を求めるのが定石です。

資源価格や新興国問題は世界のマネーの流動性問題に帰結し、今後の流動性問題は今後の金融引締めの程度問題に帰結します。

2016年は選挙の年でもあります。

米国の大統領選挙の年であり、3月のスーパー・チューズデー(大統領予備選・党員集会の集中日で候補が絞られてゆく)を皮切りに、11月の本選挙。

この他、欧州では1月にポルトガル大統領選挙、アジアでは1月に台湾総統選挙、3月にドイツの地方選挙、5月にフィリピンの議会選挙と大統領選挙、そして 日本では7月に参院選挙があります。

どこの国でも選挙を戦うには景気が優先されます。

「金融引締め(流動性縮小)」と「選挙のための景気対策」が引っ張り合う世界が想定されます。

株式市場においても、米FRBが12/16に9年半ぶりの利上げに踏み切り、これまでの世界的な超緩和状態から流動性を生み出したサイクルが、新しい局面を迎えようとしています。

その新しい局面で、米FRBと米市場との間にある「緩やかな政策金利引き上げ」に関する見解の相違が横たわっており、来年3月のFOMC(連邦公開市場委員会)に向けて見解の相違の論議が市場で行われ、それに一喜一憂することが想定されます(当ブログ15.12.27号「ルーズベルトの過ち」を参照ください)。

その間、どこかで債務不履行(デ フォルト)などの地政学リスクの発生などで、場合によっては、思わぬ波乱相場の展開も想定して準備しておく必要があります。

しかし、そのたびに前述の日本の優位性が見直され、失われた20年で唯一経験済みのデフレ先進国日本が世界の投資家から見直されることになると考えています。

日本くらいしかいい投資先がないと、日を追うごとに投資資金が日本に集中する可能性があります。

2016年の波乱場面のたびに、日本経済の構造改革の優位性が確認され、1989年の日経平均の金字塔に向けた絶好の長期投資のタイミングを迎えると考えています。

2016年の当ブログは1/6からスタートします。


(注意:本稿は投資家のために投資判断を行うものではなく、一切の責任を負いません)
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